ヒュンダイ・ノース・アメリカ、3Dスキャナーを製品開発と設計に活用

HandySCAN 3Dを活用し、リアルタイムのデザイン・ワークフローの向上を実現させているHyundai Design North America

2003年1月に設立され、カリフォルニア州アーバインに拠点を構えるHyundai Design North AmericaのDesign and Technical Centerは、90,000平方フィートの敷地に3,000万ドルを投じて建設された最先端の施設です。ここで、カーデザイナーやエンジニア、モデラーやその他の専門家によって新たな車が生み出されています。チームは、韓国に拠点を置く親会社にデザインの代替案を提示します。

大多数の自動車メーカー同様、Hyundai Design North Americaのスタジオのデザイン工程でも、クレイモデリングは重要な役割を担い、スケールモデルや実物大のクレイ車両を基にコンセプトの微調整が行われます。車のデザインにクレイモデリングを用いてデザイン品質を評価したり、映り込みを考慮した表面処理の印象評価を得る方法は、現代の自動車メーカーでも今なお極めて一般的です。

しかし、消費者獲得のための熾烈な競争、製品化に向けた開発や製造スケジュールの加速化によって、デザインチームは、これまで以上に短期間でカーコンセプトを生み出すよう強く求められるようになっています。ポータブル3Dスキャナーなどの3D測定技術によるデジタルモデリングは、デザイン・ワークフローのスピードアップに欠かせないソリューションとなっています。

Employee working on the scaled down clay model of the car

従来の3Dスキャナーの性能ではもはや要求を満たせない

新しい技術をいち早く導入するHyundai Design North Americaは、クレイモデリングやデザイン工程の補完に、長いこと3Dスキャナーを使用してきました。しかし、ある時点で、主要機器がアップグレードの時期に来ていることに気づきました。

Hyundai Design North Americaのオペレーションズ・モデリング・マネージャーであるロブ・ホーマー(Rob Homer)氏は次のように述べています。「以前使用していたスキャナーは非常に大型で、扱いにくいものでした。スキャンプロセスと後処理に非常に時間がかかり、スキャン中は、モデラーは成形作業から離れざるを得ませんでした。これにより、デザインの完成に厳しい期日が設定されている場合は特に、貴重な時間が失われることになりました」
ホーマー氏とそのチームは、要件を満たせる3Dスキャナーの調査を開始しました。「私たちが求めていたのは、コンパクトで容易に携帯可能な高速かつ高精度の3Dスキャナーでした。また、使用しているCADソフトウェアと互換性があることも必須条件でした」

HandySCAN 3D:カーデザイン向け3Dスキャナーの最有力候補

ロブ・ホーマー(Rob Homer)氏は次のようにも述べています。「様々な3D測定技術の市場調査を行って、HandySCAN 3Dを提供するCreaformが最有力候補になりました。HandySCAN 3Dは、非常に手軽な価格でありながら、性能と信頼性に優れた製品でした」ホーマー氏は、その使いやすさとスピードにも感銘を受けました。

Hyundai Design North Americaは、既存のリアルタイム開発のデザイン・ワークフローにHandySCAN 3Dを無理なく導入し、ソフトウェアのユーザー・トレーニングは1日で完了しました。「スキャナーの購入からトレーニングに至る導入体験は、専門的知識に裏打ちされた非常に素晴らしいものでした」

Employee using the HandySCAN BLACK to scan the clay model of the car next to a laptop displaying the scan data

 

2Dスケッチが完成すると、デジタルモデラーは、3Dのクレイモデルを作成し、それを成形し直して新たなデザインバージョンを作り上げては微調整するという工程を繰り返します。修正は、クレイモデルに対して手作業で行われ、修正したものを3Dスキャンして、修正のデジタル表示を取得します。

ロブ・ホーマー(Rob Homer)氏は次のように説明しています。「スキャンプロセスは手早く簡単に行えます。クレイモデルの選択した部分を、他の人の手を煩わせることなくスキャンすることができます。取り込んだ情報は、スキャン完了から数分以内にデジタルチームに送信されます」デジタルモデラーへのスキャンデータ転送までの時間が短く済めば、不自然な箇所を素早く修正して成型し直した上で、最終確認を行えるのです。

 

Employee in front of a large screen displaying a car design schematic in front of a coworker sitting at a desk

 

シニア・デジタル・モデリング・マネージャーであるリチャード・ガレスピー(Richard Gillespie)氏は、3D測定によって、モデラーもデザインチームも、クレイモデルがどうあるべきかを、デザイン基準とスタイリングの境界線に照らして正確に知ることができると話します。つまり、相違点を素早く特定して修正できるということです。HandySCAN 3Dが提供する効率性と精度により、デザイナーは、より迅速に決断を下すことができるようになっています。

ロブ・ホーマー(Rob Homer)氏が気に入っているのが、HandySCAN 3Dの簡便性です。「弊社のモデリングチームは、測定の専門家がスキャンしてくれるのを待つことなく、自分でスキャンすることができます。これにより、ワンストップで業務を行えるようになりました」

Hyundai Design North Americaは、3Dスキャンを活用してクレイ・モデリング・ワークフローを改善し続け、デザイン工程と微調整により多くの時間を費やせます。ヒョンデの新たなカーデザインが楽しみなりません!

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